◎第24回商売を語る会 2014,09,26 〜中〜 そのA 】美容室の歴史といまの課題 規制緩和の問題点、いまの経営 大いに語る 美容師・宮内良一さん(2014/10/24) | - (前回からの続き)
「美容師って弱い。だから組合に入ってまとまらなければならない」と。組合として抗議していくぐらいの気持ちがないと,ますますお客様がなくなってしまうなと。そのころそう思った。
■成人式の着物の着崩れ 仕方なくそういうところで支度をしてきた人が、市民文化会館や県民会館で成人式が終わって出てくるのを待って見ていた。そしたらひどいんです。着崩れが。帯はほどけているは,帯揚げはとれているは,すごい格好をしてそのまま出て行ってしまう。 それで組合によびかけて、会館の一部屋を借りて式が終わって出てくる人たちに,着崩れを直そうよと。それはいい提案だということになって、支部長が市に申し入れて、部屋を借りて1年だけやってみた。気づいたのは、着崩れで入ってくる人たちは、期着け教室の人ばかり。美容所で着付をしていた人たちは,ほとんど崩れていなかった。「宮内さんの言っていたことがわかったよ」と言われた。 それで翌年からやろうとしたら,いまの成人式の日にちが、15日でなくなった。第2日曜日になり、日・月とあって、前橋は日曜日にやることになった。すると我々は営業日。成人式の支度が終わったあと、支度が多かった時はそのまま休んだが、いまはお客が少ないので、そのまま営業しないと店が成り立たない。手伝いに出られなくなっちゃった。 そうしたら、前橋市がボランティアで着付のできる人を募って始めた。いまもまだやっているようだ。
■美容師は衛生管理に責任もつ 僕が強調したいのは、美容師法って一体何なんだということ。美容師法、美容所法があることで、我々が出張サービスすることがダメ。美容所外営業ということで。ところが、美容師でなければどこでやっても法に引っかからない。法律って一体何なんだと思ってしまう。 それなら規制緩和ということで、美容師法をなくしちゃったほうがいいという気にもなるが、そうなってしまうと衛生管理って一体誰がやるのだろうということになってくる。 いまでも眉毛やピアスなどで事故が起きている。あれは、ほとんど美容師でない人がやっている。眉の入れ墨などは完全に医師法違反になる。 美容師がやっているのは、皮膚の状態や何の状態などと、勉強してきている。使う薬品もわかっていてやっているからほとんど事故はない。 この前、東京で事故があって警察が入ったが、美容師でない人。美容師はほかの仕事をやっていて、店長がオネエさんで事故が起きたものだ。 いま我々がボランティアで老人施設などにサービスカットで出かけている。「何日に行きます」と事前に保健所に届け、仕事をさせてもらっている。このように美容師は拘束させられる法律だ。でもこの法律があるから守られている部分もある。このあと、この美容師法を続けていくためにはどうしたらいいのだろう、自分の商売を続けるためには…と考える。 (最終回に続く) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ■佳代美容室千代田店 前橋市千代田町2-7-4 ☎027―231−7143 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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